当社は、『化学技術を基盤とし、くらしと産業の健全な発展に貢献する』
を企業使命とし、経営方針として『顧客に信頼される価値を創造する』『未来を見据えて変革し続ける』ことを掲げています。研究開発分野においては、顧客に新しい機能や価値を提供することを目的に、未来を創造する活動を展開しています。当社の研究開発内容は2つに大別され、顧客の要望を受けて製品の改良や機能の向上を行う『既存事業の強化・拡大』と、新たな機能を持つ製品の開発を行う『新規事業の開発』があります。
『既存事業の強化・拡大』の領域においては、めざましいスピードで技術革新が進んでいるエレクトロニクス分野のニーズに対応した「半導体レジスト材料および周辺材料の開発」、水溶性・低粘性・低毒性・重合性・反応性等の特徴を活かした機能を提供する「各種ビニルエーテルの開発」を行っています。
『新規事業の開発』の領域においては、ビニルエーテルの独自の重合技術を活かし各種モノマーとの共重合による特徴ある製品の開発や、リン化合物を原料とした独自技術による合成で得られる金属への吸着性・導電性・親水性等の特性を有する開発品の用途開発や、環境負荷低減に向けたCO2を化学的に固定化する技術の開発などを行っています。
現在研究開発で特に注力している品目を以下に示します。詳細についてはお問い合わせください。
【研究戦略室】TEL:0436-22-3242 FAX:0436-21-9732 E-mail:strategy@chemiway.co.jp
開発品の紹介
『既存事業の強化・拡大』関係
半導体フォトレジスト材料および周辺材料(主にパラビニルフェノール(PVP)樹脂)
『新規事業の開発』関係
『既存事業の強化・拡大』関係
- 半導体フォトレジスト材料および周辺材料(主にパラビニルフェノール(PVP)樹脂)
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当社はエキシマーレーザー半導体レジスト分野では、世界トップクラスのベースポリマーのサプライヤーとして、顧客あるいは時代の要求(回路パターンの微細化やデバイスの3次元化等)に応える技術開発と設備投資を進めています。これらの技術やノウハウを活用し、さまざまな要求性能に合わせた単独重合体あるいは共重合体の設計開発を行っています。
当社の技術的に優れている点は、微量金属不純物の除去技術と品質管理技術だと自負しています。金属不純物については、ppb(10億分の1)オーダーまで低減させることができます。また、この品質管理を継続して改善する小集団活動が財団法人日本科学技術連盟から認められ、2018年に「日本品質奨励賞品質革新賞」を受賞しています。 - 各種ビニルエーテル
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当社独自の製造技術による水酸基含有ビニルエーテル類は、塗料・コーティング・インキの反応性希釈剤として有用です。水酸基と、(メタ)アクリレート・ウレタン・エポキシとの反応により、反応性のモノマーやオリゴマーを合成することも可能です。また、このタイプのビニルエーテル類は、耐候性塗料用フッ素樹脂の一成分として使用されています。
項目 2-ヒドロキシエチル
ビニルエーテル(HEVE)ジエチレングリコール
モノビニルエーテル(DEGV)4-ヒドロキシブチル
ビニルエーテル(HBVE)分子量 88.11 132.16 116.16 分子式 C4H8O2 C6H12O3 C6H12O2 構造式 CH2=CH-O-CH2CH2-OH CH2=CH-(OCH2CH2)2-OH CH2=CH-O(CH2)4-OH 化審法No. 7-97 7-97 2-3248 CAS No. 764-48-7 929-37-3 17832-28-9 基
本
物
性外観 無色透明液体 無色透明液体 極微黄色透明液体 沸点[℃] 140 207.6 187 凝固点[℃] -20 -49.9 -40 密度[g/cm3] 0.984 1.028 0.93 引火点[℃] 55(タグ密閉式) 110(クリーブランド開放式) 79.5(タグ密閉式) 発火点[℃] 272 247 265 適
用
法
規消防法 第4類第2石油類
(水溶性液体)
(指定数量2,000L)第4類第3石油類
(水溶性液体)
(指定数量4,000L)第4類第3石油類
(非水溶性液体)
(指定数量2,000L)船舶安全法 危規則
引火性液体類
高引火点引火性液体非該当 非該当 労働安全規制法 危険物
(引火性の物)非該当 非該当
【機能化学品部】TEL:0436-22-3197 FAX:0436-22-3199 E-mail:specchem@chemiway.co.jp
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【研究戦略室】TEL:0436-22-3242 FAX:0436-21-9732 E-mail:strategy@chemiway.co.jp
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『新規事業の開発』関係
- ビニルエーテル重合技術
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<精密カチオン重合技術>
当社では、二官能開始剤を用いたリビングカチオン重合によりビニルエーテルポリマーを合成し、反応性を保持したまま、継続してスチレン系モノマーをリビングカチオン重合させることによって、ブロック型ポリマーを製造する技術を開発致しました。本技術によりブロック共重合体の重合反応をワンポットで継続して行うことができるため、製造工程や製造設備を大幅に簡略化することが可能になります。<水酸基含有ビニルエーテルのラジカル重合技術>
一般的にビニルエーテルモノマーはラジカル重合性が低く、ラジカル重合によってビニルエーテルポリマーを得ることが困難でありました。しかし、福井大学の杉原准教授との共同研究により、カチオン重合でしか合成できなかったビニルエーテルのラジカル重合を達成し、その重合をRAFT機構によって精密化する技術を開発致しました。
また、汎用的に使用されるラジカル重合開始剤(V-601:Dimethyl 2,2'-azobis(2-methylpropionate))を使用したラジカル重合技術も開発致しました。本技術で得られたビニルエーテルポリマーは温度応答性高分子,コア-シェル型高分子微粒子等への応用が期待されます。Shinji Sugihara, Yuki Kawamoto, Yasushi Maeda, Macromolecules 49, 1563-1574 (2016)
- ホスホン酸系モノマー製造技術
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弊社が開発した独自技術で得られる水溶性の有機リン化合物は、シランカップリング剤が苦手とする金属(Ti, Ca, Al, Zr, Zn, Fe)またはその酸化物に対し、優れた密着性を示します。導電性・親水性等の特性も有することから、これらの特性を活かした用途開拓も進めております。
- 環境負荷低減のためのCO2固定化技術
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二酸化炭素の排出を抑制する動きが高まる中で、二酸化炭素の有効利用技術(CCU)の開発が求められています。当社は二酸化炭素を原料とした化成品の開発を行っており、その一環として、二酸化炭素と酸化エチレンの反応でエチレンカーボネート(EC)を製造する技術を産業技術総合研究所との共同研究で開発致しました。ECは構成要素の半分を二酸化炭素が占めるため、高効率で二酸化炭素を固定化することが可能です。また、ECは電解質を大量に溶解できるため、リチウムイオン二次電池の電解質溶媒としての利用も可能です。
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【研究戦略室】TEL:0436-22-3242 FAX:0436-21-9732 E-mail:strategy@chemiway.co.jp
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